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前川(乗船体験記)Ⅱ。

 2007-08-29
前川には、立派な茶室や近代遺産を思わせる作業場ばかりあるわけではありません。
多くは、切妻屋根の蔵が建ち並ぶ河畔の風景です。
0708前川02
かつては、前川から舟で運ばれてきた物資や農業や漁業の収穫物は、「コウド」と呼ばれる路地のような船着場に陸上げされ、荷車で自宅の倉庫に運ばれていたそうです。
コウドはいたるところに設けられ、夏には、そこに風呂桶を置き、川水を汲み上げ入浴するほど、生活の中心の場で、賑わいを持った場所だったそうです。
0708前川04
しかし、車社会になり、舟で運ばれることがなくなり、コウドの行き来もなく、人の往来も絶え、今は、住宅の裏部分である、蔵だけが建ち並ぶ、静まり返った前川となっています。
0708前川05
今、前川の護岸工事が行われています。
一方で、修景再生の意見が出て、多くの人たちの意見が出されているようです。
実際に、前川を舟で通り感じたことは、歴史で読む前川と、現在の前川との大きな違いで、人の行き来、賑わいが全く違うことでした。
今の前川の風景は、郷愁(ノスタルジー)こそあるものの、生活空間から背中を向けた住宅の裏側部分の寂しい光景にしか見えませんでした。
0708前川06
この前川の修景再生を計画する以前に、前川が日常、住民に親しまれていないことが重要な問題であると思います。
住民が郷愁ある前川を何とかしたいという気持ちはわかりますが、その方法として護岸のデザインや仕掛けだけ考えればよいということではないと思います。
0708前川07
例えば、川の両サイドに水面に近い低い位置の歩道を作り、それが通学路になっていたり、散歩コースになっていたしていて、住民に身近に親しまれる前川にすることが、第一歩だと思います。

そこには、樹木が植えられ、休憩のテラスがあり、一部階段状になって水面が直にふれられるような歩道だったら、いろんな形での道草ができ、楽しい歩道になると思います。

公民館や、町の施設が川沿いに建てられ、会合やイベントが水辺で行われることで前川が身近になるでしょう。

老人ホームのような施設も、川沿いあれば、天気の良い日にお年寄りが水辺で日向ぼっこしている光景も微笑ましくいいでしょう。

川沿いのレストランやカフェがあり、夜に燈火に照らされる前川もロマンティックできれいでしょう。

場合によっては、前川全体が木場潟の水郷の延長のビオトープになっていて、水の浄化となっているのも良いでしょう。

そんな複合的なビジョンをまず描き、次に歩道や手摺の優れたデザイン、優れた照明計画、護岸の安全性などを計画していけば楽しい前川の修景再生になってゆくのではないかと思います。

そしてそれがきっかけとなり、静まり返った蔵や、立派な茶室、近代的な作業場が、活性し、再生してゆくのではないかと思います。

つづく。
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Author:家楽舎(かがくしゃ)
小松を中心に活動している建築家です。

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