前川の路地裏(その1)
2009-03-02
昨日、天気がよく、時間も少しとれたのでこれまでにも何度か紹介している前川を散歩。
前川の風景もいいものですが、裏路地風景にもいいものがたくさんあります。

全面、ツタに覆われた使われていない倉庫。

屋根の一部がなくなり、鼻隠し板や破風板が、かろうじて屋根の形を残している建物。

下塗りの土壁があらわになり、大きな地震が来れば、ひとたまりもなく崩壊するであろう車庫。

でも、そんな中にも梅の花が。

人なつこいカモのファミリーが。
前川の風景や、裏路地。
時間が止まったようなお気に入りの風景です。
前川の路地裏(その2)
2009-03-03
昨日に引き続き、前川の路地裏の風景。
前川の路地裏は朽ちてゆく建物ばかりではありません。
機場(はたば)として栄え、立派な建物が今でも残っています。

ひときわ大きな蔵。
いかに繁栄したか、しのばれます。

この蔵の外壁の下見板張りは、取り外せるようになっています。
蔵の外観は白漆喰のものを思い浮かべますが、
湿気の多い雪が降る小松では白漆喰だとはがれやすく、下見板貼りのほうが土壁の保護が長くできるので使われているのではないかと思います。
前川の散歩は見どころいっぱいです。
前川の釣月亭(きんげつてい)
2009-03-04
前川の路地裏散歩といっても、どうしても前川に面する釣月亭が気になります。
前川と陸地を結ぶ河道(こうど)から降りて釣月亭の足元もウォッチング。

お茶室から見る対岸風景は、蔵の立ち並ぶ静かな河畔の風景です。

柱で持ち上げられたピロティーの釣月亭。
やはり力強さが感じられます。

「河面にせりでた茶室を作りたい」という一念で作られたこの釣月亭には、いろんな原点が感じられます。
前川の風景もお宝ですが、この釣月亭は、日本の茶室建築の貴重なお宝です。
前川の散歩。お宝にいっぱい出会えます。
暖かくなる春の日に、お出かけしてみては。
こども部屋。
2009-03-05
先日発売された月刊「マイホームいしかわ」4月号に、昨年完成のA邸が掲載されました。
今月号の特集は、こども部屋で、こどもの部屋のあり方を探る、とてもいい特集です。

掲載されたA邸は、2階に子供部屋がありますが、
この子供部屋は大きな空間をドアのない3つの部屋と1つの収納に仕切ったもので、
それぞれの部屋自体広くなく、収納も共有して使うという、提案型のプランです。
ただし、1階にはお母さんが食事の準備中にも宿題を見てやれるコーナーがあったり、2階には兄弟3人が並んで勉強できるコーナーがあったりで、子供が部屋に引きこもらないようになっています。

取材のインタビューに答えて記事になっていますが、こども部屋のあり方を施主の方に尋ねるとその家族の時間の過ごし方が見えてくるような気がします。
○LDKで部屋の数だけで決めてしまうのではなく、このような暮らしをしたいから、このようなプランになったという発想の原点が必要だと思います。
この「マイホームいしかわ」4月号、300円。
とてもいい特集です。
水辺に映る風景
2009-03-10
木場潟をこれまで紹介してきて、その中に水面に映る景色もいくつか紹介してきました。
前川も水面に映す風景が魅力的です。

先日参加した「景観びと育成セミナー」の講義の中で、山岸政雄先生が、3大色に鏡のように映る色があると話されていました。

確かに、ゆらめきの中に映るものに、実と虚、それ以外何ものかがあるような気がし、魅了されます。

木場潟や前川のいずれも水辺の風景。
水は生命の中に大切なものでありますが、水辺は心の中でとても大切なもののような気がします。
3月12日(木)18時25分頃の地元放送局「石川テレビ」で前川が紹介されるそうです。
映像で、前川の魅力が見られます。
ぜひ、ご覧ください。
近くの山々。
2009-03-14
昨日、木場潟湖畔から白山方向に見て右側の山々が、白く輝いて浮かび上がっていました。
写真中央の山は、山の名前で調べると大日山(だいにちざん)です。
大日山は、富士写ヶ岳、鞍掛山とともに「加南(加賀南部)三山」にあげられ、小松市での最高峰です。

大日山の手前を見ると、建物がポツンと見えます。
この建物は、「生雲(いくも)」という宿泊施設です。
曲がりくねった山道をたどって行く、絶景の場所です。

大日山と白山の中間にあり、手前の黒い山が動山(ゆるぎさん)です。
小松トライアスロンの登山コースに入っていて、小松市民にも親しまれている山です。
今年は、体力をつけ、時間を作り、ひとつでもハイキングをしたいものです。
研修旅行(その1)
2009-03-19
1泊2日で、住宅機器、タイルのメーカーINAX社による研修旅行で常滑市へ行ってきました。
1日目は、INAXライブミュージアムという施設で、
INAX社の陶器・タイルの製品に関連した土と焼き物、タイルをテーマの、体験型のミュージアム見学でした。

この建物は「土・どろんこ館」。
土による建物の表現で、内部の「常滑大壁」レリーフは見ものでした。

外壁は、クラック(ひび割れ)がいっぱい入っていましたが、それも、土ならではのものと思えば、いい味をかもし出していました。
やはり、土は建築材料としては難しいものですが、感触としてはとてもいいものです。

向かいには、大煙突と組み合わされた「窯のある資料館」。

内部には、実際使われていた大きな窯の跡を小さなホールにし、雰囲気たっぷりの空間。

ちょっと出たところには、焼酎瓶を積み上げた壁。
どれも絵になる、楽しいテーマパークです。
研修旅行(その2)
2009-03-20
昨日に引き続き、研修旅行のレポート。INAXライブミュジアムの「窯のある資料館」の2階には、変わった便器の展示が。

絵付けされた便器の数々。
湯飲みや皿の器に絵付けがされているのと同じような感覚で描かれたのだろうか不思議に感じます。

そば猪口にも絵付けされている模様の、古伊万里のタコ唐草模様。
ちょっとやりすぎかな?

織部焼の小便器。
ここまで来ると、かなり嫌味な感じがし、複雑な気分です。
そういえば、子供のころ、小便器には陶器で出来た下駄があったような気がします。

もうひとつ、INAXといえばタイル。
タイルの展示も充実していました。
これは、イスラムのモスクの天井のモザイクタイルの復元。

エジプトのピラミッドの「魂のための扉」の復元。
とてもきれいなブルーです。

メソポタミアの「クレイペグ」の復元・
長さ5センチくらいの円錐状のクレイペグ(土の釘)を積み上げてモザイク模様にした、見事な壁面。
他にも、世界のタイルが蒐集されていて結構勉強になります。

もちろん、タイルの絵付け体験もできます。
左端には、どこかで見たようなロゴが。
半日いましたが、あっという間に時間がたつほど見るところ、体験するところの多い楽しいミュジアムでした。
春の朝霧
2009-03-21
今朝目覚めて、窓を開けると、木場潟湖畔には朝霧が立ち込めていました。
ここ数日の天気は、暖かくなったり寒くなったりで、潟の水温と空気温の差から霧が立ち込めてのでしょう。

ピンク色に染まった風景に、朝霧。
もう春になったと感じます。

湖畔の柳も芽吹き始めました。

水面に映る朝日と、芽吹き始めた柳の枝が揺れ、新しい季節が感じられます。
開花
2009-03-22
アトリエにあるハクモクレンの開花がもうすぐ間近です。
毛に覆われていた冬芽を割り咲くように、中から白い花が顔をのぞかせてきました。

もうすぐ、開花です。

足元のクリスマスローズは、今が盛りです。
この時期に咲く花で、クリスマスローズとは、ちょっと不思議な名前です。

白い花は清楚ででいいですが、ピンクも可憐でいいものです。
あちこちで、花が咲きだし、春の季節がより実感となってきます。
桜の開花
2009-03-24
今年の桜の開花は早そうです。
木場潟北園地近くのヤマザクラは満開になった木もあります。

いつも目を引くオオシマサクラのつぼみもほころぶ準備ができたようです。

ソメイヨシノは、気の早いつぼみもありますが、

まだ、青いつぼみが大半です。

今年は例年より早く満開の桜のトンネルの中を通り抜けられそうです。
楽しみです。
建築のプレゼンテーション(パース編)
2009-03-28
今日は、ちょっとばかり、営業の話です。建築の設計の際に、施主にわかりやすく説明をするためにイメージパースを見せてプレゼンテーションをしていますが、
現在進行中の建物の一部を紹介し、いろんなバリエーションで設計していることを紹介します。

ほぼ実施設計が終わり、これから業者選びの段階に入る、若い夫婦のための、野々市町で計画されている住宅です。
町中にあるため、プライバシーを守るためにコの字プランとなっています。

現在工事中の、能美市にある増築の住宅です。
母屋に増築する2世帯住宅で、親世帯と子世帯の関係をうまく保つよう計画されています。

これも能美市で計画されている住宅です。
比較的郊外に建てられるので、思いっきりオープンな空間を作っています。

小松市街地に計画されている住宅です。
アジア風の外観をイメージした平屋住宅です。

先日地鎮祭も終わり、来月から着工の数寄屋風の平屋住宅です。
施主は60歳を過ぎた夫婦で、これからはゆっくりと生活を楽しみたいという希望の、これからも多くなるであろう住宅です。

高岡市で進められている住宅の改装です。
これも、子供たちが巣立ち、これから夫婦がゆっくりと生活を楽しむための住宅です。
リビング、ダイニング、畳コーナーが一体となった空間で、これからもこのような希望の改装が多くなるとおもいます。
このように、建築の設計をしていると、いろんな条件での設計を依頼されます。
そのような中にいながらも、一つ一つきちんと設計してゆかねばなりません。
思えば、建築設計という仕事は、ある意味では人生経験を持つことが大切だと痛感します。
建築のプレゼンテーション(模型編)
2009-03-29
昨日に引き続き、建築のプレゼンテーションの話です。施主に建物のイメージを感じ取っていただくために、立体模型も欠かせません。

この住宅模型は、昨日の野々市町でのコの字の住宅の最初に提案したプランの模型です。
最終案は、前の部分がタイル貼りの四角い形から、こう配屋根の付いた形に変わりましたが、大きなプランの変更がなく、スムースに進んだ住宅です。

この住宅は、半年ほど前から設計を進めてきている小松市街地に建つ住宅です。
これまで、10~12案程提案してきて、やはり最初に提案したしたプランがよかったという、バトルのような設計の経緯をもったものです。
いま、実施設計の大詰めに入っています。

この住宅は、能美市での住宅で、基本設計が終わり、これから実施設計に入る予定のものです。
野々市の住宅と似ていますが、インナーガレージがついています。

この住宅は、昨日の能美市郊外に建つ住宅で、角にある大きな窓は、東と南に面していて、光がたっぷり入る住宅となっています。
これらの模型では、すべて片流れ屋根の外観のものですが、最近の傾向としては、片流れ屋根が好まれていますし、デザイン的にもまとめやすい形で設計も順調に行っています。
でも、形は似ていますが、どれも敷地条件、家族構成、予算の条件が異なり、それぞれ工夫されたプランとなっており、苦心して設計をした形です。
これらが、一つ一つ完成し、そのうちに家族が住まい灯りがこぼれるようになることを想像すると、楽しみです。
未来をのぞく住宅展
2009-03-31
今週末、ASJ金沢主催の「未来をのぞく住宅展」が開催されます。
もう数えて12回目となりますが、これまで多くの来場者に建築設計の大切さを説明させていただき、ようやく、少しづつではありますが、建築家の存在を知っていただけるようになりました。

会場では、これまで設計してきた住宅の写真パネルや住宅模型を展示し、設計の際のポイントをわかりやすく説明します。

雑誌掲載紙のコピーも1冊のファイルにまとめ、理解を深めていただこうと思っています。

お手製のチラシ、パンフレットも用意し、持ち帰って家づくりの参考になればとお渡しします。
今回の住宅展で、また多くの来場者に建築設計の大切さを理解していだき、せっかく建てる建物が自分の思いが通じる建物になっていけばいいなと思っています。