臨光雲
2008-11-01
ここのところ、風邪気味で早朝散歩も休みがちで、ブログも滞っていました。今日から11月。
久しぶりのブログです。

雲や気象のことは門外漢で何もわからないのですが、今朝の日の出の時の雲がとても面白い表情をしていました。

雲の輪郭が銀色に輝いて、とてもいい被写体に。
その後、太陽がちらりと顔をのぞかせ、今日から11月の始まりをドラマチックに演出していました。

数日前の写真ですが、朝の光は感動を与えてくれます。
早く風邪を治し、木場潟の風景を続いて紹介してゆきます。
ちなみに、今日のブログタイトルの「臨光雲」は印象から生まれた造語です。
星雲
2008-11-02
昨日のブログに引き続き雲の話。雲といっても星雲。

昨晩、主計町フォーラムなどのイベントがあったりで、帰りが遅くなり、アトリエに着いて、空を見上げたら、満点の星が。

目を凝らしてみると、星雲が。

写真を、補正するとこんな星雲が。
その周りには、無数の星が。
1年に何度かこのような星が、平野の木場潟湖畔にも見ることができます。
これから、冬の星座を見ることが楽しみです。
城下町時代結婚式
2008-11-03
昨日、大聖寺で「城下町時代結婚式」が行われ、お祝いにかけつけました。
花嫁は、大聖寺の古着物を扱うアトリエ理のSさんで、
花嫁衣裳や小物全てを大正時代のものを使い、文金高島田に結い上げた、豪華な衣装の、人前結婚式でした。

花嫁は、大聖寺川を船頭の唄にのり、渡し舟で運ばれて行きます。

川沿いでは、大勢の人たちが、渡し舟に乗った花嫁を見送っています。

雌蝶役には、ブログでリンクしている戸井鮮魚のお嬢さんも一役買って、かわいい小さな華をそえていました。
このような結婚式を見送っていると、昔の風習や、儀式、美意識のよさがつくづく感じられます。
何でも早々に片付けてしまう今の世の中の風潮の中で、このような、一つ一つ決められたことを守ってゆく事の大切さを改めて感じます。
Sさんおめでとうございます。
この結婚式を、いつまでも大切にしておいてください。
2つのトークショー。
2008-11-04
今週末の3連休はイベントで大忙しの日々でした。
この前からブログで書いている主計町フォーラムのトークショーでは、8人のパネラーの1人として、東京での建築修行時代のトークしてきました。

ほかのパネラーの話もとても面白く、修行のきっかけ、修行の終わり、今の作品への影響など、普段付き合っている建築仲間の知らなかった話も聞くことができ、もっと多くの学生や若者に聞いてもらいたかった話でした。
人の歩む道には、いろんなドラマがあると改めて思うトークショーでした。
////////////////////////////////////////////////////////////////

もうひとつ、JIA北陸支部の写真展「残したいもの」のトークショーでも、トークしてきました。

この写真展の会場は、金沢市の山間部にある、廃校となった小さな木造校舎の旧上平小学校で開かれ、会場と写真展テーマがぴったりする写真展でした。
木造トラスで組まれた体育館には、公募された写真が吊られ、いろんな思いを持った「残したいもの」が表現されていました。

校舎には、かつてこの学校から卒業していった子供たちの思い出の作品なども掲示され、感慨深いものを感じました。
トークショーでは、このブログでも取り上げている前川の風景を紹介し、参加されたメンバーにも、前川のすばらしさと保存への大切さを伝えられたかと思います。
この内容は、改めて記事にしたいと思っています。
ちょっと疲れましたが、充実の3連休でした。
朝日に照らされて。
2008-11-05
今朝は快晴で、雲ひとつない気持ちのいい日の出でした。
湖畔には、渡り鳥が少しづつ増えてきて、群がる水鳥の冬の風景が帰ってきました。

ススキの穂も朝日に照らされ輝いています。

この前の「残したいもの」のトークショーでも話したのですが、セイタカアワダチソウに侵され日本の風景が変わってきていることに対し、みんなで何とかセイタカアワダチソウを駆除しなければと思います。

やはり、ススキが広がる風景は、日本の心でもあるように思います。
快晴の一日。
2008-11-06
昨日は、一日快晴で、壮大な白山連邦も堂々と裾を広げていました。
山頂は、もう冠雪し、白くなり始めています。

白山は、名のとおり白い山であるときが一番きれいです。

まるで絵葉書のようなショット。

お昼過ぎころから、カメラ自慢の人たちが集まり、思い思いのショットを収めています。
やはり、木場潟湖畔からの白山が、一番きれいです。
でも、こんな風景に北陸新幹線が横切る計画がありますが、とてもシンジラレナイことです。
机上で一本の線を引いてしまって、本当にこの風景を知っているのだろうか?
ひこうき雲。
2008-11-07
今日も、木場潟湖畔と空の話です。
昨朝、東の空から矢のような飛行機雲があらわれてきました。

以前にも飛行機雲を紹介しましたが、小松上空は、航空機の通り道で、飛行機雲がよくあらわれます。

でも、昨朝の時間に、あのコースを飛ぶことはあまりありません。
空に描かれた一本のめずらしい線。とても雄大です。
北陸新幹線の一本の線とは、美の感覚は比べものになりません。
アトリエの紅葉。
2008-11-08
今年は、台風が上陸しなかったり、天候がよかったりで、紅葉がきれいです。
アトリエの桜の木も、いい具合に紅葉してきました。

桂の木に絡まっている蔦の葉は、ひときわ赤くきれいです。

紅葉は目を目を楽しませてくれますが、落葉の掃除が大変で、毎日が掃き掃除です。
主計町の展望。
2008-11-09
昨日、主計町フォーラムの3回目のトークショー「主計町展望」が行われました。
建築家平口泰夫氏がコーディネーターし、主計町にある「太郎」の女将多美子さんと「一葉」の女将たか子さんがパネリストとなり、主計町の歴史や所縁ある人たちの話の、普段聞くことのできないとても面白いトークショーでした。

冒頭、平口氏のスライドによる主計町の歴史をスクリーンで紹介し、そこで育った二人の女将の記憶話が織り込まれ、資料と実話の興味深い内容をうかがう事ができました。

作家五木寛之氏や村松友視氏が主計町に足繁よく通った話や、主計町の細い裏路地にある「あかり坂」や「暗がり坂」の由来の話もうかがう事ができ、大勢の聴衆の方が聞き入っていました。
主計町の文化の奥深さを感じ取れる貴重なトークショーでした。
トークショーは、あと2回あります。
次回は、家具デザイナー藤江和子氏を招いて、「体感するしつらえ」というテーマで開かれます。
今回とは、別の視点でのトークショーとなります。
ぜひとも、足を運んでみては。
秋は何色。
2008-11-10
アトリエの紅葉も、きれいに色つき、毎日目を楽しませてくれています。
紅葉した葉を見ていると、なんとも言われぬ色をしています。

これは、楓のひとつ、マンゲツの紅葉です。
色図鑑で調べると、誕生色に「恋染紅葉」(こいそめもみじ)という色がありましたが、11月の色です。

この葉は、平地のアトリエでもがんばって育っている、白樺の黄葉です。
これも調べると、「黄朽葉」(きくちば)という色に近い色です。

この色は、なんて表現したらよいのか、枯れた色です。
ちなみに、6月に白い花をつけた、ナツツバキの葉です。
日本は、古来から、微妙な色に素晴らしい名前をつけてきました。
これも、日本の誇る感性のひとつだと思います。
色図鑑を持って、散歩するのも楽しいことかもしれません。
秋の月明かり。
2008-11-13
昨日の夕方、ふと外を見ると、東の空から明るい月が上り始めていました。
紅葉した桜の木の影からとてもきれいな月が顔をのぞかせています。

思わず外に出て、木場潟湖畔まで足を伸ばすと、ススキの穂が、月に向かって伸びているように月明かりに照らされていました。

穂は、輝き、とても幻想的に見えます。

こんな月を見ていると、うさぎがかぐや姫に連れられてきそうな気がします。
ロマンを感じさせてくれる、秋の月明かりでした。
秋の朝もや。
2008-11-14
一昨日の夕方の月に引き続き、翌朝、昨日の朝の木場潟の風景です。
前日、あんなにきれいな月を見た夜は、きっと明け方もどんなにすごい景色になるだろうと思って、早寝したところ、
子供の時の遠足のときように、早く目が覚めすぎて、うとうとしすぎて、目が覚めれば、もう日の出。

木場潟湖畔には、一年に数回しか見られない、朝もやの風景が。
大慌てで、庭に出て、何とか、いいショットを一枚残すことができました。

もやのかかった朝の光は神秘的です。
湖畔には、この日の朝も、カメラマンが、思い思いのショットを撮っていました。
やはり、朝からいい風景に出会うと嬉しいものです。
秋の朝焼け。
2008-11-14
撮影日和が続くと、ブログねたも沢山あり、助かります。今日は、1日に2つアップします。

今朝は、日の出前に木場潟湖畔に出て、日の出を待ちました。

バカの一つ覚えのようですが、ススキはいいものです。

今朝は、地元テレビ局「小松テレビ」のY氏も、早朝から取材をしていました。

少しずつ、冷え込んだ朝になってきています。
もうあと、一ヶ月くらいで冬至です。
冬至になれば、日の出が白山に一番近いところから上り始めます。
そのころの、夜明け前のシルエットが一番いいです。
待ち遠しいものです。
紅葉。
2008-11-16
今月に入ってからのブログで、3回目の紅葉の話題です。毎回書いていますが、今年の紅葉は、本当にきれいです。

エントランスアプローチにある、ドウダンツツジは、ひときわ赤が目立っています。

庭の紅葉(もみじ)も紅葉し、背景の山法師の黄葉とのコントラストがとてもきれいです。

山法師葉は、緑から少ずつ色が変化し、何ともいえない色をしています。

足元に目を落とせば、桜の落葉が分厚く積もり、歩くと何とも言えない音と感触があり、秋の深まりをより感じさせてくれます。
表情ある置物。
2008-11-17
今日は、アトリエに置かれている置物の紹介。
今、金沢東山の晴組+桃組で行われている「私の猫たち」で手に入れた、山本治美さんの作品の猫の焼き物。
招き猫ならぬ、ニラミ猫。
何とも表情のいい作品です。

何ともいえないプロポーションと、曲線で作られた、鳥のオブジェ。
タユタフさんで手に入れた、円工房の安斎さんの作品の陶芸品。
美意識の高さがうかがわれます。

数年前に、レアールシェフからいただいたカモの置物。
紙粘土と、ワインコルク栓で作られた、何ともいえないかわいらしいオブジェ。
シェフの発想と手の器用さにはいつも脱帽します。
何ともいえない置物ばかりで、「なんもいえね~。」
薪ストーブのついた柿渋の家。
2008-11-18
先日の晴れた日に、柿渋の家のその後を見に行ってきました。
外壁もだんだんに黒ずんできて、少しずつ味わいが出てきたようです。

薪ストーブも取り付けられ、冬の訪れにも万全に。

窓の外には、鎮守の鳥居が見えます。

天井を見上げれば、タレルの部屋のような切り取られた空が。

そこから落ちる光は、やわらかく壁を照らしています。
施主のIさん夫妻は、少しずつ引っ越しをし、静かなゆっくりした時間を過ごしているようでした。
おおきな虹。
2008-11-23
今日の夕方、外を見ると、大きな大きな虹が東の空に架かっていました。
きれいな円弧を描く虹は、珍しいです。

それも、足もとの色は濃く。

しかも2重に虹が架かっていました。
小雨の中大慌てで撮った虹で、レンズが汚れ残念でしたが、心に残るとてもきれいな虹でした。
梯剛之さんのピアノリサイタル
2008-11-26
11月後半の3連休の最後の日に、京都へ梯剛之さんのピアノリサイタルへ行ってきました。
会場は、春にも梯剛之さんのピアノリサイタルが行われた磯崎新設計による京都コンサートホールで、聖母女学院主催の一足早いクリスマスチャリティーコンサートでした。

プログラムは、バッハの「アヴェマリア」「主よ人の望みの喜びよ」に始まり、シューベルト、ベートーベンと、聞きごたえたっぷりのとても素晴らしいリサイタルでした。
また、会場が自由席であったため、2階の桟敷席に座ることができ、梯剛之さんの指が鍵盤を滑るような動きを間近に見ることもでき、目でも楽しむことができました。

今年の梯剛之さんのピアノリサイタルは、ベートーベンが多く、今回も、7番、23番「熱情」、31番と、ベートーベンの初期、中期、後期と、ベートーベンの足跡を辿るかのような、思い入れが伝わるプログラムを演奏してくださいました。

今年は、春の京都でのピアノリサイタルでは、「月光」「テンペスト」「熱情」とベートーベン3大ピアノソナタを聴くことができ、5月には金沢で「ラ・フォル・ジュルネ金沢」開催され、今年はベートーベンをテーマに金沢のあちこちで演奏され、そして、この秋に今回のクリスマスコンサートと、ベートーベンに始まり、ベートーベンで締めくくったような一年でした。
やはり、心に響く素晴らしい演奏を聴くと、エネルギーが注ぎ込まれたような気分になります。
白山。
2008-11-26
天気予報を見て、翌朝の天気を想像すると、最近は想像に近い夜明けを見ることができます。
今朝も、晴れわたった素晴らしい天気で、白山のシルエットを見せていました。

すっかり葉の落としたポプラの木の背景の白山。

ポプラの木のシルエットはとてもきれいです。

少し波があり、逆さ白山にはなりませんでしたが、堂々とした白山連邦の日の出です。

日中も、晴れわたり、前川から望む白山も川並を見守るかのように、構えています。
やはり白山は、素晴らしい山です。
秋のソナタ
2008-11-28
これまでに何度か紹介している、木場潟中央公園のメタセコイアの木が紅葉し、いい雰囲気を作り出しています。
この中央園地にいると、日本の風景とは思えない、どこかヨーロッパの公園のように感じます。

メタセコイヤの並木は数十メートルと短いのですが、幹の力強さがこの並木道を魅了してくれます。

前回紹介した、青葉もすっかり秋の色に変わってきました。

さしあたり、冬ソナならぬ、秋ソナかな?
紅葉と黄葉
2008-11-29
今年は紅葉が美しく、これまでに何度も今年の紅葉を紹介してきました。
アトリエの裏庭のイロハモミジが、今が一番きれいな色合いになってきました。

背景には、大木のケヤキの黄葉がきれいに色づいています。このケヤキは、二十数年前に映像作家長谷川章さんのスタジオが完成した時、植えたケヤキの下にあった芽を育てたものです。

日本は、四季を色で楽しむことができ、それが、繊細な文化を生み出しているのだと思います。
ドライモン
2008-11-30
今日は、アトリエに飾ってあるものの紹介です。
花ならばドライフラワーと呼ぶものですが、この手のものの呼び名がわからないので、ドライモンとでもしておきましょうか。

このような、ホオズキや、唐辛子のドライモンは、厄除けとして玄関先に飾られることがあります。

先日、Iさんのところへ遊びに行ったとき、居合わせた方がプレゼントとして持ってこられた、ハスのドライモン。

一つ一つ、表情があって見飽きないです。

顔に見えたり、蜂の巣に見えたり、シャワーヘッドに見えたり。
このような植物の実など、みずみずしい時も美しいのですが、ドライモンになってもいい表情をしています。
そんな風に年をとりたいものです。