木場潟の雪風景
2008-02-01
今日から2月。1月は悲しい出来事もありましたが、新しい月になり気分も変え頑張ってゆきたいと思います。

今朝起きると、10センチばかりの雪が積もっていました。
今年は、全般に積雪が少ないようです。
対岸の桜並木は、春になると薄桜色に彩られますが、今日は真っ白な雪の花が咲いています。

湖畔は、雪が降ると、散歩の人も少なく、水辺の鳥は安心して休んでいます。

藤棚もポツンと寒い木場潟を見ています。
雪が降ると、景色が一変し、大人になってもわくわくするものです。
冬の星座
2008-02-02
昨晩、外に出てみると星がとても澄んで見えました。木場潟湖畔は、小松市街地近くにある割には、星がよく見える日があります。

肉眼でも、かなりの数の星が見えました。

写真データを画像処理したら、目に見えなかった星が無数に現れてきました。
よく、「星の数ほどたくさんある」といいますが、本当に無数の星が空にあったようです。
(画像をダブルクリックすると大きな画像が見えます。)

冬の星座ので有名なオリオン座もはっきり見えました。

点在する星を見て、線で結び神話と結び付けるロマンは、情報の少ない時代にはさぞかしスケールの大きな物語であったでしょう。
灯りを楽しむ。
2008-02-04
日々の暮らしで、灯りを楽しむインテリアも楽しいものです。何も、大げさな照明器具を取り付けるのではなく、ちょっとした照明器具を配置して楽しむ方法です。

部屋の片隅に置かれている、地球儀に光を当てると、とても素敵なインテリアグッズに。

お気に入りの和紙を筒状にし、行燈のようにつくり、壁のコーナーに置けば、とてもいい雰囲気に。

絵の額に反射する室内も、一つの照明器具のように。
部屋を暗くし、このような灯りを点在して配置すると、インテリアはぐっと雰囲気が良くなります。
一度、おためしに。
立春のお酒。
2008-02-05
昨日、いつもお世話になっている「みなみ酒販店」さんから、お酒が届きました。といっても、普通のお酒ではなく、立春の昨日早朝に搾った、生原酒です。

そもそも立春とは、昔は節分が大晦日で、立春が元旦とされていたそうで、大変めでたい日であります。
そんな日の早朝に、生原酒を搾り、神主さんにお払いしてもらって瓶詰めされたありがたいお酒だそうです。

お酒は、加賀市動橋(いぶりばし)にある橋本酒造のもので、「現代の名工」能登杜氏である前良平氏による「加賀十代目」純米吟醸であります。

今年は、年始めに悲しいことがありましたが、リセットして、この立春から、「立春大吉」の福を呼ぶお酒で、いい年でありますよう願っていただこうと思っています。
もちろん、同じ良平さんの、おいしいお魚で。
代わりに。
2008-02-07
TOGOの姿をもうブログで紹介できないので、これからは、代役の登場となります。椅子に座っている左は、NHKの「しばわんこの和のこころ」でおなじみの「しばわんこ」で、
右は映画「マリと子犬の物語」のマスコットです。
二つのぬいぐるみは、昨年から、アトリエに鎮座していましたが、今回初のお目見えです。

名前はまだつけられておりませんが、これから、時々登場いたしますので、よろしくお願いいたします。
色鉛筆
2008-02-08
設計したものをクライアントに説明するために、図面やイメージパースに着色してプレゼンテーションをします。最近は、CADを使って表現するので、手書きの図面やスケッチを描くことが少なくなりました。

以前は、図面をスケッチして、それに着色することが楽しくて、色鉛筆の種類も沢山集めていました。

いつの間にやら、本数も減り、わずかばかりの種類になり、なんだかさみしい気分になります。

昨日、Y婦が何を思ったのか、突然「ファイバーカステル社」の色鉛筆12色を通販で取り寄せました。

やはり、手書きの図面などは、味があり雰囲気も伝わります。
なんだか、少しばかり、色鉛筆の使った表現に火が付きそうです。
凍った朝。
2008-02-09
木場潟湖畔の今年の冬は、比較的雪が少ないのですが、寒い日が多くあるように感じます。
今朝も、冷え込んだらしく、農道の水たまりに氷が張っていました。

愛車シトロエン2CVも白く薄化粧。

木場潟湖畔のススキも寒そう。

白くなった田園風景も、冬の様相。
でも、今日は、晴れるらしく、またいつもの風景に変わるのかな?
雪は天からの。
2008-02-10
数日前の写真でありますが、木の枝につく雪は美しいものです。
何気なく、細い枝に雪が積もっているのを見ますが、物理的には不思議な構造になって雪が付いているのだなと、中谷宇吉郎博士の「科学する心」が思い起こされます。

桑の木にもふんわり雪が積もっています。

ドウダンツツジの枝にも、フワフワと。

花水木の枝にも不思議な形で乗っかっています。
「雪は天から送られた手紙」と中谷宇吉郎博士はいいますが、
「雪は天から降りてきた造形物」ともいえるようです。
冬の芽(その1)
2008-02-12
昨日の建国記念日、朝からとてもいい天気。庭に出て、木々を見ていると、もう春の準備が出来ていました。

ハクモクレンの花芽は、昨年末からもう準備されていましたが、綿毛のような毛もふわふわしてきたようです。

ハクモクレンと似たような花を咲かせる辛夷の木にも、綿毛をもった花芽がついています。

大好きな朴の木の芽は、まだ堅そう。

花水木の花芽も、面白い表情をしていました。
冬の芽(その2)
2008-02-13
昨日に続き、冬の芽写真。
ドウダンツツジの芽も付いていますが、すっと伸びた新しい茎が、より新しい息吹を感じさせてくれます。

ナツツバキの芽もあちこちに。

葉っぱがきれいなカツラの木も、リズミカルな葉をつけるために、今はこんな風に。

白樺の木は、花の跡のようなものと一緒についていました。
粉雪
2008-02-14
昨日は、春の準備の木の芽を紹介しましたが、また冬に逆戻り。
昨日の早朝、起きると粉雪が舞っていました。
小松では、寒い時に降る粉雪が舞うことは少なく、どちらかと言えば、べたべたした雪が降ることが多いです。

玄関先に並べてある甕(かめ)に、白い粉をまぶしたように雪が降りかかっています。

今年は、雪が少ないと思っていましたが、立春を過ぎて雪が降りだしたようです。

青い晴れた日の空と、真っ白になった世界が交互にやってきて、写真を撮るには変化があって、楽しいものです。
暖炉。
2008-02-15
この前の休日、白山麓、河内村にある「旬菜館そそり」へ行ってきました。先日、TOGOのお悔やみといって奥様のKyo子さんが遠くから来られたことへの、お礼方々、行ってきました。
「旬菜館そそり」は、山の中にポツンとある、山小屋風のレストランで、山の幸をうまく料理して、お気に入りのところです。

店内の一角に大きな暖炉が置かれ、廃材が焚きつけられていました。

以前から、アトリエにも暖炉やストーブを付けたいと思っていましたが、このように、実際火に当たると、心も体も温まり、本当に良いものだと実感します。

また、屋根から延びる煙突も絵になりいいものです。
もう少し、頑張って働き、アトリエにもなんとか暖炉を付けたいと思います。

おまけの写真ですが、お店の脇に、カモシカの足跡があり、どうも、そこがカモシカの通り道のようであると教えてもらいました。
山での暮らしは大変なこともあるようですが、自然の時間に任せ過ごしてゆくのもいいものだと思います。
つかの間の晴れ。
2008-02-16
ここのところ毎日が寒い日が続き、景色も白い日が続いています。
でも、時折パッと日が差し、雪の反射も手伝って、突然に明るくなります。

白く積もった雪に、木の影が写り、いい表情を見せてくれます。

窓の向こうの木場潟の水面もキラキラ光り、
普段なら何も思わない忘れかけていた太陽の輝きが、目に眩しく映ります。
冬と春が交互に変わり、ひとつずつ春に近付いているようです。
雪の科学館。
2008-02-18
雪の日が続きますので、今日は中谷宇吉郎「雪の科学館」の話題。先月のことですが、加賀市にある、雪の科学館へ行ってきました。
この施設は、雪の結晶が六角形をしているので、平面にも六角形を取り入れたユニークな建物で、設計は建築家、磯崎新氏であります。

18世紀のフランスに、ルドゥという、建物の用途や住み手に合わせて、一見すると何の建物か分かるデザインをいくつも空想的に研究発表したユニークな建築家がいました。

この建物も、磯崎新氏がルドゥに傾倒し、六角形を使って雪を表現した科学館を設計したものです。

施設は、六角形が3つ並んだ吹抜のある空間と、柴山潟に面したカフェをうまく配置した、気持ち良い建築です。

展示物は、雪の結晶の美しさを伝える分かりやすいパネルなどがあります。

また、館内では中谷宇吉郎のドキュメンタリー映画が上映されており、内容もとても良いものです。

実は、この「科学するこころ」は、私の建築コラム「家楽する心」の元となったもので、中谷宇吉郎博士の師、寺田寅彦博士の言葉だそうです。
寺田寅彦博士が、中谷宇吉郎博士に「君、これ不思議だと思わないかね?」と言って研究心を導き出す有名な言葉があります。
何事も、当たり前に思わないで、「なんでやろ?」と感じることで、いろんなことでモノが面白くなるような気がします。
雪の上のロウソク灯り。
2008-02-19
私の設計する住宅には、リビングの外に外部テラスを設けることが多いです。設計中に、必ずと言っていいほど施主の方から、冬の雪はどうするのですかと質問を受けます。

その時、いつも答えるのは、その積もったテラスの雪にロウソクの火を灯し、リビングを暗くしてみるととても幻想的で、楽しめますよと言います。

昨晩、庭のベンチに積もった雪の上に、ロウソクを並べ、火を灯しました。
白い雪に、ゆらゆら揺れる赤い火の灯りが、とてもきれいです。

長靴の足跡を等間隔につけ、その中にロウソクを入れると、とても温かな雰囲気になります。

雪を嫌なものと思わず、むしろ、雪の降る地方だけに与えられた、楽しいものだと思えば、こんな楽しみも生まれてきます。
まだ、雪が残っているところの皆さん、今晩、雪の上にロウソクを灯し、室内の電気を消して見てはいかがでしょうか。
これこそ、家庭で出来る、楽しみながらの小さなエコかもしれません
模型展。
2008-02-21
本日より、トーヨーキッチン/金沢にて、「すわってみる住まいの模型展」が始りました。主催は、所属する日本建築家協会北陸支部石川建築家会議で、
昨年、家具のYAMAGISHIにて開催された模型展に引き続きのものであります。

会場はキッチンメーカーのショールームであるので、
副題に「こだわりのキッチン、こだわりの住まい」とつけられ、
展示されているキッチンの横に、建築模型や写真パネルが展示されています。

私の出展したのは、ブログでも紹介してきました、Y邸です。

この模型は、今回の模型展に合わせ、Y邸だけで3個目の制作となりました。

この模型展では29人の思い思いの建築模型や写真パネルが展示されています。
また今週末(2/23・土)には、トークショーも開催されます。
時間がありましたら、ぜひ足を運んでいただき、建築の面白さを感じ取っていただければと思っています。
薄氷
2008-02-22
TOGOがいないとダメなものです。早朝、目が覚めても、寒いとつい温かな布団から抜け出れなくて・・・。今朝は、思い切って、久しぶりの早朝散歩。

木場潟湖畔の水たまりに薄氷が張っていました。

近づいてみると、不思議な形の氷がいくつも。

これこそ、寺田寅彦の「君、これ不思議だと思わないかね?」の世界がありました。

氷の下の空気が行くところなく、ユーモラスな線を描いていました。
今日は、時間があったら、氷の成り立ちを勉強してみようかな?
春の色。
2008-02-23
TOGOの遺影に、ポピーの花を飾りました。
ツボミだった花が、あっという間に花が開き、春の色合いとなりました。

ポピーの茎はクネクネしていて、先端に色鮮やかな花をつけるので、好きな花の一つです。

部屋の片隅に、こんな色の花が急に咲くと、一気に春の陽気になったような気がします。
でも、今日から再び冬に逆戻り。
つかの間の春を感じさせてくれた、ポピーの花でした。
マンサクの花。
2008-02-25
玄関脇にマンサクの木を植えてあります。いつも目にしているはずなのに、いつの間にやら花が咲いていました。

マンサクの名の由来は「まず咲く」が訛ってつけられたらしく、冬から春に移るとき、はじめに咲く花だと言われています。

花といっても、不思議な形をしており、額からピロピロと細い紐のような花が飛び出したように咲きます。

1本の枝に、いくつもの花をつけます。

春と、冬が交互にやってくるこの季節、マンサクの花に、白い雪がかぶっていました。
少しずつ、春に近付いているようですが、まだまだ冬です。
書。?
2008-02-27
アトリエの玄関には、昔集めた、壺やら桶やらが並んでいますが、他に不思議なオブジェも飾られています。ブログで何度か紹介させていただいたこともある、デジタル掛け軸の映像作家、長谷川章氏による、不思議な「書」であります。
長谷川さんのスタジオに、友人をお連れした時などに、帰りに記念にといってその場で書いて渡される不思議なものです。

長谷川さんに、そのものについて、何ですかと伺ったことがありませんが、
勝手に解釈すれば、とても意味のあるアートだと思っています。

書は、廃材のような板切れに書かれているのですが、
もし書が書かれなかったら、燃やされて無くなっていたでありましょうし、
これまで建築材料の一つとして働きを持っていたものでもあったと思えば、
この板切れに、書が書かれることにより、まったく別の飾り物に変身した不思議なオブジェになったといえるような気がします。

すべてのものは、形がついたり、描かれたりして、何かの働きをし始めるものだと思います。
こんな、錬金術的な見方を持ってこのオブジェをみると、長谷川さんの宇宙も少し見えてくるのかもしれません。
ちなみに、上に飾られている絵は、お嬢さんのGさんのものです。
前川の護岸工事。
2008-02-28
以前にも紹介した、木場潟から流れ出る前川についてのブログです。前川は、かつての舟運時代に活躍していた川で、住民の文化、産業、生活の中で大切に使われ、その面影が残っている貴重な景観です。

一番木場潟に近いところから、一期工事が始められ、一部仕上がってきました。
昔の面影は全くなく、粉っぽいコンクリートの護岸擁壁が連続しているだけで、
景観を配慮したとは到底思えない大変なことになっていました。

川に降りられればといって、取ってつけた親水場。
そこへ降りて何をすればよいのかわかりません。
前川で昔から行われていた、石を円筒状にした、タンコロ石を、コンクリートで真似た恥ずかしいい護岸。

JRの陸橋があるため、道を拡幅しても、そこまででおしまいのの8mの市道予定地。

なんだか、他人事のように行われている、県の工事にはとても疑問に思います。
住民の、熱い思いを持って、いろんな方面から検討、資料を作成してきたにも関わらず、こんなありさまに。
住民の安全を守るという、一辺倒なカタブツの計画。
前川は、もっと、住民が集まる仕組みを持って、水辺の景観デザインをしなければなりません。
今からでも遅くはありません。
少なくとも、この市道計画地を、木を植え公園のようなゲートボール場にして、住民が集まる「点」を作り、
次に、別のところで、別の「点」を作り、それらを結ぶために歩道があり、人の往来ができれば楽しい親しみある前川になるではありませんか。
前川は、車でスーッと通り抜けるものではありません。
かつて、舟がゆっくり進んでいったように、「時間」を感じさせる空間であってほしいものです。
「木場潟から流れる前川の風景」
「前川(乗船体験記)Ⅰ」
「前川(乗船体験記)Ⅱ」
「前川(乗船体験記)Ⅲ」